【ゲーム】魔都紅色幽撃隊

魔都紅色幽撃隊 幽撃ウォーカー

PS3の「魔都紅色幽撃隊」というソフトを購入する。
学園生活を送りながら、放課後は悪霊退治に励むという、
アドベンチャーとシミュレーションRPGが合わさった作品である。
「東京魔人學園」シリーズを手がけた今井監督の最新作であり、
同氏の「九龍妖魔學園紀」という作品がとても好きだったので、
期待していたのだが、これがなかなかの問題作であった。

物語は主人公が転校生として入学するところから始まった。
転校初日の朝ということで、のんびり校門に向かっていると、
遅刻しそうになって走ってきた女子生徒とぶつかった。
ふわふわした巻き髪の可愛らしい女の子である。

「ごめんなさい!」「いやこちらこそ!」
謝り合いを楽しんでいると「どうしたの?」と声をかけられた。
振り向くと黒髪の美少女が立っていた。
「あっ、さゆりちゃん」
どうやら巻き髪の女の子の友人らしい。
「何、あなた? この子に何か用?」
主人公が巻き髪の女の子に絡んでいると思っているのか、
やたらと冷たい態度で接してくる黒髪の美少女。
勘違いされては困ると、これまでの経緯を説明するが、
なかなかこちらに対する警戒心を解いてくれない。

どうやって彼女の誤解を解くかを思案していると、
画面の中央に文字の書かれたボードのようなもの表示された。
これが本作独特の感情・五感入力システムである。
まずは友、愛、悲、怒、悩という感情のいずれかを選択し、
続いて、味、視、触、嗅、聴という五感のいずれかを選択することで、
様々なコミュニケーションを取ることが可能になるのである。
例えば、愛情を込めて嗅いだり、怒りながら嗅いだりなど、
女の子の匂いを嗅ぎたかったプレイヤー歓喜のシステムである。
あとは匂いの出るテレビが発明されれば完璧であろう。

さすがに初対面の女子相手に愛情を込めて嗅ぐのは危険なので、
友と触を選択し、仲直りの握手といきたいところだったのだが、
うっかり選択ボタンと決定ボタンを間違えてしまい、
悩みながら視るという、あまり好ましくない行動に出てしまった。
「何、考え込んでんのよ?」
案の定、黒髪の美少女の反応は冷たいものであった。
結局、誤解が解けないまま彼女は立ち去ってしまった。

転校初日での失恋にがっかりしていると、
眼鏡をかけたスーツ姿の女性に話しかけられた。
話を聞くと、彼女はオカルト専門誌の編集長ということで、
学園の生徒に簡単なアンケート調査を行っているらしい。
「この近くの喫茶店でお茶でもしながらどう?」と誘ってきた。
冒頭から五感入力システムをフル活用できるチャンスと期待したが、
彼女に急な予定が入ってしまい、触や嗅の出番は来なかった。
そもそも転校初日の朝にどこに行こうとしているのか。

その後、担任に連れられて転入先のクラスにやって来た主人公。
クラスメートに挨拶をするために教壇の前に立つと、
教室の後ろの方から「あぁぁっ!」という大きな声が上がった。
先ほど校門前で会った黒髪の美少女がそこにはいた。
「あんたは朝の最低男!」「お、お前はあの時の!」
言っておきますが、これは2014年に発売された作品ですよ。

「何かみんなから訊きたいことはあるかね?」
出身地と好きな教科を言っただけの簡素な挨拶が終わると、
担任がクラスメートに向かって主人公への質問を促した。
誰も質問しなかったら微妙な空気になると不安に思ったが、
一人の女子生徒が我先にとばかりに手を挙げた。
これは彼女の存在の有無を訊かれるに違いないと思ったが、
「は〜い、身長はいくつですか?」という小学生ばりの質問であった。

そんな訳で身長と体重の設定をすることになった。
身長は最低150センチから最高210センチまで、
体重も40キロから120キロまでと幅広い設定が可能なので、
セーム・シュルトも主人公に感情移入してプレイできる。
また視力も0.1から2.0まで設定できた。
シャワー室や女湯を覗くイベントがないとは限らないので、
両目とも裸眼で2.0に設定しておいた。

続いて男子生徒から「部活は何に入るつもり?」と訊かれた。
例によって部活の入力画面になる訳だが、野球部やサッカー部は勿論、
ダンス部や演劇部、はてはゲーム部なる謎の部を含む24もの部が存在した。
「九龍妖魔學園紀」ではテニス部に所属するクラスメートの女子が、
サーブで怪物を撃退していたので、必殺技取得のためテニス部を選択する。

「はい、先生」
ひとしきりの質問が終わったところで、一人の男子生徒が手を挙げた。
これまでのモブとは違い、車椅子に乗っている眼鏡をかけた男前である。
「君は……幽霊の存在を信じるかい?」
そしていきなり意味の分からない質問をしてきた。
この質問に対する正答が何なのか未だにわからないが、
質問してくるということは、おそらく肯定して欲しいのであろう。
彼に気を遣って「いるのではないか」と回答する。

「なるほどな……」
自分から質問をしておきながら、男子生徒の反応はあっさりとしたものだった。
「あはは、今の質問は冗談だよ。
 幽霊なんている訳がない、変な質問をして悪かったな」
そして即座に先ほどの質問を否定して笑い出した。
周囲も転校生相手に変な質問するなと爆笑している。
新手のいじめなのか? なんなんだこのクラスは?
そんな中で黒髪の美少女だけは笑っていなかった。

質問も終了して授業を始めることになったのだが、
主人公の座る席がまだ決まっていなかった。
「先生、僕の席は?」
「君の席は……学級委員長の深舟さんの隣に」
「ええっ!?」
黒髪の美少女――深舟さんが再び大きな声を上げた。
再度確認しておきますが、これは2014年発売の作品で、
恋愛ゲームではなく悪霊退治がメインの内容ですよ。