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【音楽】カラスは真っ白「ひみつじゃないけどひみつのリリースパーティ」

先週の日曜日、最近よく聞いているカラスは真っ白のライブ、
「ひみつじゃないけどひみつのリリースパーティ」に行ってきた。

会場は渋谷にある渋谷Star loungeであった。キャパシティが250名というライブハウスで、
今まで千人以上入る会場にしか行ったことがない僕には新鮮であった。
会場に入ってすぐ左にロッカー、右に物販があり、その先はもうフロアである。
ロッカーに荷物を入れていると、いきなり若い男性に声をかけられた。
「百円玉がないので五十円玉二枚と交換して欲しい」とのことだったので快く応じる。
これが女子だったらライブ終了後に「お茶の一杯でも」となっていたところであろう。
今後も百円玉を余分に持っていくので、女子は是非とも声をかけてほしい。

客席のやや後方、といっても通常のライブではかなり前の位置に陣取りライブが始まった。
まずはゲストであるふぇのたすが登場した。女性一人と男性二人によるグループで、
最近では、森川葵さん主演の「おんなのこきらい」という、興味はあるものの、
独身男性が一人で映画館に行って見るにはハードルが高い映画の主題歌を担当している。
ポップでキュートなどこか癖になる音楽が特徴的なグループである。

彼らのWikipediaを見たところ、相対性理論を発掘したオーディションイベントと
パスピエを発掘したレコード会社を通じて世に送り出されるという経歴を持ち、
先日購入した大森靖子さんのアルバムに参加していた寺嶋由芙さんに楽曲を提供したり、
元相対性理論のメンバーが関わっているタルトタタンのサウンドプロデュースをするなど、
僕の好きなジャンルの音楽の世界の狭さを実感することになった。

そんなふぇのたすのライブを見た感想は、ボーカルのみこ嬢がすごく可愛いということである。
詐欺まがいの自撮りが横行する現代では珍しく、写真より実物の方が可愛いタイプ。
ほないこか嬢に続いて、恋人にしたい若手アーティストランキング上位に躍り出た。
その他にギターのヤマモトショウ氏(東大出)が突如として嵐の櫻井さんのラップを披露する
(おそらくショウ繋がりという理由)、カラスは真っ白の楽器隊が演奏に参加するなどあったが、
長くなるので今回は割愛する。
3月にはメジャーデビューするようなので今後の彼らの動向に注目である。

続いてカラスは真っ白の出番である。まずは男性メンバー三人が登場した。
ギターのシミズ氏とドラムのタイヘイ氏はシュッとしており、
いかにも若手バンドマンといったカッコよさげな風貌なのだが、
ベースのヨシヤマ・グルービー・ジュン氏なる人物が異質であった。
身長は小さめで体重はややぽっちゃりのコミカルな体型をしており、
髪は七三分け、山田孝之がバナナマン日村になる呪いを受けたみたいな顔をしている。
過去に数々のバンドマンを見てきたが、こんなに人が良さそうな感じの人は初めてである。
もし「Hey!Hey!Hey!」や「うたばん」に出演していたら、100%いじられていたであろう。

最後にシミズ氏に紹介され、ボーカルのヤギヌマ嬢が登場した。
黒縁メガネに前髪パッツンのお下げ髪、白衣のような真っ白なシャツワンピース、
手にはパンダのぬいぐるみを持つという、ちょっと欲張り過ぎな格好であった。

そんな突っ込みどころ満載の二名に注目しながらライブが始まった。
見た目はすごく面白いグルービー氏であるが、ベースの腕前は確かであった。
特にこのバンドは通常のバンドよりもベースの演奏が目立つ構成の曲が多いので、
軽快にベースをかき鳴らすその姿は、まさにグルービーとしか形容できないものである。
ご両親も息子にわざわざそんな名前を付けた甲斐があるというものだ。

一方、冒頭では延々とパンダを触っていたヤギヌマ嬢であるが、
曲によっては自らもギターを演奏するなど意外にアグレッシブであった。
当初はやくしまるえつこ嬢タイプのキャラクターなのかなと思っていたが、
シミズ氏に「今日のリリースパーティ嬉しいよね、ヤギヌマちゃん?」と聞かれると、
「はい」と答えるなど、コミュニケーション能力も抜群である。
(ちなみにシミズ氏はヤギヌマ嬢が返事をしてくれたことに感動していた)

ヤギヌマ嬢がそんな感じなので、MCは基本的にギターのシミズ氏が行うのだが、
グルービー氏もシミズ氏に促される感じでMCをすることがあった。
グルービー氏、引っ込み思案だが注目を浴びるのは好きという、
非常に面倒くさい性格をしており、緊張のため冒頭から言葉に詰まるのだが、
それが観客にウケると徐々に調子に乗り、ついにはノリノリで前に出ていくのであった。
みこ嬢がゲストボーカルで参加した曲では、ベースを捨ててダンスを踊ったかと思うと、
最終的には曲に全然関係ないコールアンドレスポンスを求めたりとやりたい放題であった。

シミズ氏の問いかけに対しては素っ気ない態度を取っていたヤギヌマ嬢だが、
グルービー氏には心を開いているらしく、それを見て口を手で抑えて笑いを堪えていた。
ライブ前までは、淡々と演奏するだけの相対性理論タイプのバンドだと思っていたが、
意外にも親しみやすい雰囲気のバンドであった(主にグルービー氏の所為で)。

ライブ終了後、さっきまでステージ上にいたメンバーが物販でグッズを売っていた。
みこ嬢に至っては、主題歌を担当している映画のチケットまで手売りしていた。
グッズを買ってくれたお客さん全員に「ありがたす〜」と言っていた。可愛い。
色んな意味で観客との距離が近く、ライブは小さい会場の方が面白いかもと思った。
この調子で行くと、最終的には地下アイドルとかにハマることになりそうだが大丈夫か。



【音楽】カラスは真っ白『HIMITSU』/ハナエ『神様の神様』

HIMITSU

カラスは真っ白の3rd ミニアルバム『HIMITSU』を購入する。
可愛らしいボーカルとファンクな演奏が楽しい新進気鋭のバンドである。
ボーカルの声や歌い方がやくしまるえつこ嬢っぽいので、
Amazonレビューなどでその辺りを突っ込まれていたのだが、
好きな女の子に似た女の子が現れたのなら、それはラッキーであるし、
しっかりと聴き比べてみると、全然別物であると言い切れる。

初期の頃はどんなバンドになりたいのかよくわからなかったのだが、
前作から音楽の方向性がいい感じになってきており、今作もいい感じであった。
再来週のライブに行ってみるつもりなので、その時にまた感想を書こうと思う。


神様の神様/おとといおいで

それと一緒にハナエさんの新曲『神様の神様』も購入する。
こちらは元相対性理論の真部氏が作詞作曲なので安定の可愛さである。
タワーレコードで購入したところ「特典が付きます」と言われたので、
缶バッジでも付いてくるのかと思ったら、サイン会の参加券を貰った。
金曜日の19時からということで、全く予定に入れていなかったが参加することにした。
これまで握手会は色々と参加したが、実際に有名人からサインを貰うとなると、
冨樫義博先生、米澤穂信先生、池田秀一さんに続いてハナエさんが四人目である。
ハナエさんもよもやこの並びで列挙されるとは思ってもいなかったであろう。

【日記】最近の音楽

パスピエの新曲「贅沢ないいわけ」をダウンロード購入する。
通常のMP4とハイレゾ音源が 販売していたのだが、調子に乗って両方とも購入した。
初めてのハイレゾ音源だったのだが、実際に通常の音源と聴き比べてみると、
音の奥行きが違う……ような気がする、高音の伸びが違う……ような気がする。
おそらくスピーカーなどをグレードアップすればもっと違いを実感できるであろう。
しかしその辺に拘りだすと天井知らずの金額が必要になりそうなので、
ハイレゾ関係への興味は一旦保留する。それよりも先にテレビを買わねば。

花澤香菜さんの新曲「こきゅうとす」を予約する。
声優のCDは坂本真綾さんのものしか買わないという誓いを立てていた僕であるが、
今回の曲は、やくしまるえつこ嬢が全面プロデュースしているということで興味を引かれた。
ただでさえ甘い花澤さんの声に、やくしまるえつこ嬢のかわいくへんてこな楽曲が加わるという、
プリンに生クリームをかけるかの如き暴挙(美味しい)、これは買わねばなるまい。

アニメレビューサイトをやっていた割に、アニメ関係にそこまで詳しくない僕、
花澤さんに関しても「母音にaが多い名前だな」ぐらいの認識だったのだが、
昨年、BaseBallBearのアルバムにゲストボーカルとして参加しているのを聴いて、
その可愛さに感動、今も癒えない関根さん結婚の傷を本田翼さんとともに癒してくれた。
公式サイトによると、花澤さんも相対性理論のライブに通っているとのことなので、
今後は「花澤さんと偶然の出会いを果たすかも!」という期待を持ってライブに行きたい。

そんなやくしまるえつこ嬢の新曲「チア・チア」をダウンロード購入する。
村田製作所チアリーディング部のテーマソングとして使われており、
フルで聞きたいと思って購入したのだが、フルで1分45秒であった。

他にはサカナクションやゲスの極み乙女。など人気バンドの新譜を買いつつ、
「Gの閃光」と「花ハ踊レヤいろはにほ」をエンドレスリピートするなどしている。

【音楽】相対性理論「回析Ⅰ」@東京ドームシティホール

先日、東京ドームシティホールで行われた相対性理論のライブ「回析Ⅰ」に行ってきた。
僕が最後に彼らのライブに行ったのは、もう3年も前の「立式Ⅲ」なので、
久々に彼らの様子を見てみようかと思い、参加することにしたのである。

とはいえ、この3年の間で相対性理論もかなり変動があった。
バンドの中心人物であった真部氏とドラムの西浦氏がバンドを離れ、
ギターの永井氏はフジファブリックの「sugar!」のPVに出てた女性と結婚、
ゲストとして呼ばれていた渋谷慶一郎氏は離婚した中山美穂と付き合いだし、
肝心のやくしまるえつこ嬢は、能年玲奈さんがテレフォンショッキングに出演した際、
タモリさんが薬師丸ひろ子からの花を紹介する感じでやくしまるえつこ嬢からの花を紹介してしまい、
会場とお茶の間に「何か違わない?」という微妙な空気を漂わせるなど、
各々に大きな動きがあり、記憶の中の彼らとは大きく変わってる可能性があった。

そんな経緯もあり、期待と不安を抱えながら会場に向かった。
チケットはポスターに付属しており、それを切り離して持っていくのだが、
切り離してみたものの「本当にこれで入れるのか?」とこれまた不安であった。
だが、会場前に着くと、みんなアホみたいに長いチケットを持って並んでいたので安心する。
中には切り離さずに取っておきたいのか、輸送用のダンボールごと持って来ている人もいた。

入場後、開演まで時間が合ったので物販の列に並んでみることにした。
FACETASMというブランドとコラボしたTシャツが今回の目玉商品である。
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だが、7000円というなかなかに強気な価格設定のため、
興味は示すものの、実際に購入するという人は僕の前後では皆無であった。
通常のTシャツとコラボTシャツは売り場担当者が別々のため、
売れないコラボTシャツ担当の3人の男女は普通に世間話をしていた。
僕も当然のようにスルー、代わりに「猫 vs 犬 タオル」なる素敵なタオルを購入した。
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今後は常に携帯し、犬と猫が喧嘩をしている現場に立ち会ったら、
このタオルを掲げて「ケンカはやめたまえ」と仲裁する予定である。

ライブはスタンディング形式だったので、そこそこ前の方に陣取った。
普通のバンドのライブだったら、怖いので後方に待機している僕であるが、
相対性理論のライブではどんなに前に行ってもモッシュやダイブは勿論、
拳を突き上げることさえ皆無、皆が海月のようにゆらゆらと揺れるのみである。
なので、バンドのライブというものに行ってみたいけど怖いという人や、
病院の待合室の雰囲気が好きな人には大変オススメのバンドである。

開演前のアナウンスが終わると、徐々に照明が落とされ、いよいよ相対性理論の登場である。
他のバンドメンバーに続いて最後に登場したやくしまるえつこ嬢、
一見すると巫女さんのような、白い上着に赤いスカートという衣装であった。
いつも無表情、というか若干悲しそうな表情をしている彼女だが、
今回も3DSを買った翌日にNew3DSが発表されたみたいな暗い表情だった。

そのまま一曲目の「たまたまニュータウン」が始まったのだが、
僕がまず驚いたのは、ドラムが二人のツインドラム編成であることであった。
相対性理論というバンドは、基本棒立ちのやくしまるえつこ嬢に加えて、
ギターもベースもそれほど激しいステージアクションはしないため、
必然的に手数の多いドラムが何か一人で頑張ってるみたいに見えてしまうのだが、
ドラムを二人にすることで観客の視線を分散させることに成功していた。
木を隠すなら森の中、ドラムを隠すならドラム追加という逆転の発想である。

曲の終盤、やくしまるえつこ嬢が突如蛍光灯のような光る棒を取り出した。
ゆったりとした動作で光る棒を上下に揺らし始めるやくしまるえつこ嬢、
「一体何が起こるのか?」僕は期待しながら彼女の動向を見守った。
だが、最後まで特に何も起こらないまま曲は終了した。
どうやら間奏中に手持ち無沙汰な彼女の遊び道具だったようである。

続いての曲は僕が聞いたことのない曲だったので、
「新曲? それとも僕が知らないだけ?」と不安になったのだが、
ライブ後に他の人の感想を見るに、どうやら新曲だったようである。
普通のバンドなら「新曲をやります」と言って「おーっ!」と盛り上がるのが常であるが、
彼らの場合は何も告げないまま始めるので、新曲かどうかの判断が難しい。
そんな困惑を周囲に悟られてはカッコ悪いので、初聴の曲でもリズムに乗りながら、
「当然知ってますよ(知らないけど)」という雰囲気を醸しださなければならない。

次の「キッズ・ノーリターン」が終わると、お馴染みの給水タイムに入った。
やくしまるえつこ嬢は味わいカルピスを飲むかのごとく、ゆっくりとコクコクと水を飲む。
彼女の周辺だけ時が止まったようであり、食道の細い女の子フェチには堪らない瞬間である。
僕が大富豪になった際には、彼女がひたすら水を飲むだけのイメージビデオを作成したい。

そしていよいよ、やくしまるえつこ嬢によるMC第一声の時である。
いつの間にかウィキペディアに生年月日が記載されていた彼女(27)、
初めて彼らのライブに行った時には、彼女もまだ22歳のいわば小娘であったので、
意味の分からないことを言っても許されたが、もう大人の女性と言ってもいい年齢である。
もし今回もMCに成長が見られないようだったら、さすがにファンを止めざるをえない。

「恋の死角に回り込む、相対性理論、回析Ⅰ」

「せ、成長してる!」
以前とは違う彼女のしっかりとしたMCに僕は思わず感動した。
彼女の過去のMCを知らない方には「最初の台詞いるか?」と思われそうだが、
今までは「お名前は?」と聞いても「ジバニャン!」としか答えなかった子供が、
「えつこ、ジバニャン好き!」と初めて自分が何者であるかを名乗ってくれたのである。

確かな成長に感動する中で「(恋は)百年戦争」が始まった。
やくしまるえつこ嬢は基本棒立ちの上、視線も動かさないので、
観客の中には「まるえつと目が合った!」と語る人が数百人単位で出現する。
そして今日も彼女は僕の方を見てた。僕しか見てなかったと言っても過言ではない。
今回で4度目なので、いよいよ婿入りを考えなければならないかもしれない。

続いての「BATACO」が終わり、次の曲の準備中のことである。
やくしまるえつこ嬢が急に髪の毛をやたらといじり始めだした。
ライブ中なのにまるで緊張感のない人だなあと半ば呆れるが、
直後に「地獄先生」の演奏が始まり僕は戦慄した。
そう、彼女は歌詞に出て来る教師に恋する女子高生になりきって髪の毛をいじっていたのである。
憑依型の俳優というのはよく聞くが、一曲ごとにその曲の主人公になりきるという、
彼女の表現者としての圧倒的なプロフェッショナル精神に感服せざるをえない。
と思ったが、その後も何度もいじっていたため単なる癖だと思われる。

次の「ジョンQ」が終わると、先ほどの光る棒を再び取り出したやくしまるえつこ嬢、
ここで彼女による二度目のMCが入った。

「これが私の青いイナズマ」

事情を知らない人には「なんのこっちゃ?」と思われそうなMCだが、
隣の東京ドームでSMAPが同時刻にコンサートをしており、それを意識しての発言と思われる。
こう書くと、彼女がSMAPを敵視しているのかのようにSMAPのファンに思われそうだが、
やくしまるえつこ嬢はSMAPにも楽曲を提供しているので、決して他意はないことをお伝えしたい。
山下智久さんの「愛、テキサス」も彼女が提供した曲である。ほら、あの変な曲ですよ。

そんな青いイナズマを工事現場の旗振り人形かのように降るやくしまるえつこ嬢、
今まで常にスロウ状態だった彼女だが、振り下ろす瞬間だけはやたら早かった。
そんな驚きとともに「Q/P」が始まったのだが、
やくしまるえつこ嬢、青いイナズマで遊ぶことに夢中で歌うことを忘れる。

続いての「人工衛星」はロックバンド然とした演奏がカッコ良かった。
特にギターの永井氏のパーマのかかり具合が素晴らしい。
僕が見たパーマの中でも理想的なパーマベスト3には入る。

その後も「YOU & IDOL」から「気になるあの娘」と魅力的な構成が続き、
このままライブの盛り上がりも最高潮になろうかという時に、
やくしまるえつこ嬢による三度目のMCが入った。

「ばあちゃん、バーチャルじゃだめ?」
突然のダジャレに観客がポカーンとしていると、
やくしまるえつこ嬢がステージのセンターから端の方に移動し始めた。
田舎の祖母が恋しくなって、帰りたくなってしまったのかと思われたが、
何やら近未来風のヘッドセットのようなものを装着し始めた。
事前に公式ホームページのライブ情報に記載されていたのだが、
これはバーチャルリアリティ・ヘッドセット「オキュラス」というものらしい。
やくしまるえつこ嬢用にオリジナルのシステムが組まれているということで、
これを使ったステージ演出を彼女が行うということであった。

「求心」の演奏が始まると、ステージ後ろのモニターに広大な宇宙空間の映像が映し出された。
やくしまるえつこ嬢が右手を動かすと、まるでテルミンのように音が鳴り出し、
右手を握ると音が止まると同時にモニターに「PAUSE」の文字が表示される。
そして左手を動かすと、モニターに可愛らしい猫のイラストが現れるのであった。
これ、猫の機能は要りますかね?

最後の方には自らの意志で猫を召喚できることに嬉しくなったのか、
ひたすら左手を動かし続けるやくしまるえつこ嬢、その度に猫が出現し、
モニターには宇宙空間いっぱいに無数の猫のイラストが広がっていた。
暇さえあれば「にゃんにゃん」言い出すやくしまるえつこ嬢であったが、
ついに人類初のバーチャルで「にゃんにゃん」を表現することに成功した。

次の曲の準備中、やくしまるえつこ嬢がステージ裏に引っ込んでしまった。
慣れないヘッドセットの着用に気分が悪くなってしまったのかと心配したが、
間もなくして再登場、その手にはリコーダーが握られていた。
坂本龍一や鈴木慶一など様々な大物アーティストと共演・共作をしてきた彼女、
その経験から、栗コーダーカルテットのリコーダー技術を会得していたのである。
どうしてそんなニッチな能力を選んだのか。

そんな訳でやくしまるえつこ嬢も演奏に参加しての「上海an」が始まった。
うっかり音を外してしまったら、無言で帰ってしまうことも考えられる。
観客全員が娘のピアノの発表会を見守る親のような心境で彼女の演奏を見守った。
そしてやくしまるえつこ嬢、見事ミスなく演奏終了。ウチの娘がやりましたよ!

続いての曲は「スマトラ警備隊」であった。
1枚目のアルバムの1曲目に収録されている曲である。1
ここ数年の経緯から初期の楽曲はやらないのかと思っていたが、
普通にやってくれたことに安心する。共産党やKGBからの抗議もない模様。

「そうだ、ソーダに相談だ」
再度のダジャレMCの後に披露されたのは、本日二曲目の新曲であった。
なんだか掴みどころのない曲だなあという印象を持って聴いていたが、
ライブの帰りにコンビニで無意識にメロンソーダを買ってしまったので
謎の洗脳効果があるのかもしれない。ソーダ業界の人はCMソングに検討すべし。

曲が終わると「またね」の一言を残して彼らはステージから去っていった。
会場内にはアンコールを求める拍手があまり揃ってない感じで鳴り響くが、
アンコールに応じないのも、それはそれで個性として認められてしまう彼ら、
はたして素直にアンコールに応じてくれるのか。

ないかもと思い始めるぐらい待った後、彼らがステージに再登場した。
アンコールとして演奏されたのは「ロンリープラネット」であった。
長く壮大な曲なのでアンコールはこの一曲で終わりだろうと思われたが、
最後の最後に多くの人が待望していたであろう「LOVEずっきゅん」を演奏してくれた。
これまでサービス精神とは程遠い彼らであったが、この3年間で変化したようである。

やくしまるえつこ嬢によるかわいらしいボーカルは勿論、
ギター、ベース、ドラムの各パートの演奏も魅力的なこの楽曲、
最後の最後に来て、今こそツインドラム構成の本領を発揮するときである。

と思ったら、ドラムの一人はドラムを叩かずにひたすらマラカスを振っていた。
やはりドラム二人は過剰人員だったのではないかと思い始める。
最終的には左手にスティック右手にマラカスを持ち、叩きながら振っていた。

「ばいばーい」と言い残して去っていくやくしまるえつこ嬢、
演奏時間は前回参加したライブの倍近い約2時間であった。
キャラクターは全く変化していないが、サービス精神は向上しているようである。
いつか彼女の口から「ありがとうございました」の言葉が聞ける日が来るのだろうか。
その日を夢見て今後もたまに参加してみたいところである。

【音楽】「幕の内ISM」/パスピエ

幕の内ISM (初回限定盤) (DVD付)

パスピエのニューアルバム「幕の内ISM」を購入する。
先日彼らのライブに行った時に告知していたアルバムである。
前作のアルバムからわずか一年という短期間でのリリースであるが、
一曲目のイントロの時点で間違いがないことを確信できた。
期待していたアルバムの一曲目があまりピンと来なかった場合、
「スルメ」という言葉を使って即時の判断を避けがちな僕であるが、
聴いた瞬間にピンとくるわかりやすさはやはりいいものである。

「MATATABISTEP」や「とおりゃんせ」等のシングル曲は勿論、
アルバム曲では「七色の少年」という曲がすごかった。
今すぐ清涼飲料水のCMに使えそうな爽やかさであった。
かと思えば、突如として珍妙な曲が入ったりと油断ならない。
音楽を聴く際に面白さを重視する人にはおすすめのアルバムである。

【音楽】パスピエ presents 「印象C」@SHIBUYA-AX 

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先週の月曜日にパスピエのライブに行ってきた。
ポップなサウンドと女性ボーカルの声が特徴的な、
今後さらなるブレイク必至の新進気鋭のバンドである。

彼らを知ったのは数年前、タワーレコードでぼんやりとCDを見ていると、
「相対性理論好きにオススメ!」みたいな感じで紹介されていたのであった。
しかし、他人から勧められた音楽は聞きたくなくなる偏屈な僕、
「鰻が好きだからって穴子が好きだと思うなよ!(穴子は普通)」と、
その時はむしろ反発心さえ抱いて聴いていなかったのだが、
その後、ラジオで彼らの曲が流れているのを聴いて、
「面白い! 相対性理論好きにオススメだ!」と思った。

そんな訳でSHIBUYA-AXでのライブに行ってきたのだが、
楽しみにしている中に一つだけ不安材料があった。
それはチケット購入時には明らかになっていなかった対バンの相手が、
9mm Parabellum Bulletだということである。
勝手な想像であるが、ファン層が若くて怖そうなイメージである。
他の会場の対バン相手は、髭やクラムボンなど平和そうなバンドなのに、
どうして東京会場のみ物騒な弾薬が運び込まれてしまったのか。

そんな不安を抱きながら、会場であるSHIBUYA-AXに到着する。
既に開始10分前だったので、取り急ぎ物販ブースの方を覗いてみる。
Tシャツやタオル等の定番のアイテムに加えてiPhoneケースなども売っていた。
このiPhoneケースを着用すれば、電車などでiPhoneをいじっているだけで、
パスピエ好きの美少女から話しかけられるという事案が多発するのではないか。
そう考えると2500円という価格も決して高くないように思われた。
しかし、パスピエのことを全く知らない人にとってみれば、
ボーダー柄の隙間から少女が覗きこむという恐ろしげなデザインなので、
購入を見送り、代わりにキーホルダー(900円)を記念に購入した。

フロアに入ると既にお客さんで一杯であった。
9mmのファンが怖いので、中盤より後ろの方に陣取る。
間もなくライブが始まった。最初に登場したのは9mmである。
9mmに関しては、2ndアルバムまでしか聴いておらず、
ボーカルの菅原氏が僕と同郷の山形県出身であることと、
「Supernova」のサビがアンパンマンっぽいことしか知らなかったが、
それでも4、5曲は知ってる曲があったので意外と楽しめた。
菅原氏はいかにもロックミュージシャン然とした風貌でかっこいい。
ベースの人は何かに取り憑かれたかの如くぴょんぴょんしていた。

煽りながら勢いのある演奏を続ける9mmに客席も大興奮であった。
僕の近くにいた女子も、人波をかき分けてずんずんと前に進んで行った。
同行者と思わしき男子が彼女の後ろを付いて行くが、人波に阻まれて進めない。
彼女の方は後方で動けない男子を気に留めることなく、はるか前方に移動していた。
置いて行かれた男子の方を見ると、ひどく悲しそうな顔をしていたので、
女子との初デートに9mmのライブに行くのはやめておこうと思った。

そもそもあまり関連性がなさそうな9mmが何故呼ばれたのか、
その理由は菅原氏によるMCで明らかになった。
実はドラムのかみじょう氏がパスピエの大ファンであり、
好きすぎて「俺がパスピエだ!」と言い出すまでになったらしい。
そんなパスピエマイスターのかみじょう氏が彼らと接点を持ちたいと、
水面下でちょこちょこやってきた結果、今回の対バンとなったらしい。

バラードなどを挟むことなく、全14曲を熱演しきった9mm、
続いてはパスピエの登場である。一曲目は「はいからさん」であった。
ビジュアルをあまり大っぴらに公開していない彼らだが、
ボーカルであるなつき嬢は、前髪パッツンのロングヘアーに、
ピンクのワンピースという、まさにはいからさんな風貌であった。

彼らの生演奏を聴くのは勿論初めてである。
直前に出たCDにライブ音源が収録されていたのだが、
それも今日のライブに備えてあえて聴いていなかった。
特になつき嬢の歌声はかなり特殊な感じなので、
どうせCDでは音声を加工しているんだろうと思っていたが、
ライブでもCDと変わらない、むしろCDよりもさらに面白い声をしていた。
やくしまるえつこ嬢と同系統の声をイメージしていたが、
むしろ比較対象は、金田朋子や犬山イヌコや山崎バニラである。

続けて「フィーバー」が演奏された。
なつき嬢は思っていたよりも小柄であり、
軽やかにステージ上を動く様はYUKIちゃんのようである。
しかし左手の動きがどこか怪しげであった。
太極拳の使い手になったYUKIちゃんとでも言うべきであろうか。

続いての曲は「とおりゃんせ」であった。
語りかけてくるような歌詞が印象的な曲であるが、
「大正解?」といったように語尾が何故か疑問形であった。
続けて新曲の「MATATABISTEP」が演奏された。
PV同様、なつき嬢による面白ダンスが披露される。

演奏に乗って快調に歌っていたなつき嬢であったが、
途中で音声が出なくなるというマイクトラブルが発生した。
彼女のようにミステリアスなイメージで売っている人物にとって、
このような緊急事態は、うっかり地が出てしまう危険性がある。
やくしまるえつこプロは全く動じずに乗り切ったが、なつき嬢はどうか、
オロオロしてしまうのか、スタッフにブチ切れるのか。
しかしなつき嬢、これを自力で復旧させる。やだ頼もしい。

続けて演奏されたのは、転調の盛り上がりが楽しい「万華鏡」である。
個々のパートに見せ場があり、ライブには最適な曲であるが、
未だ将来の見通しが立たない僕にとっては辛辣な歌詞であった。
しかし裏を返せば、僕のために歌われたと言っても過言ではない。

盛り上がりから一転、照明がスポットライトのみになると、
緩やかなキーボードの演奏から「気象予報士の憂鬱」が始まった。
ライブ当日の天気はあいにくの雨であったが、この曲にはぴったりであった。
この曲ではなつき嬢の動作がいちいち可愛らしかった。
傘をさす動作などは、まるでそこに傘があるかのようであった。

なつき嬢が「昔の曲をやります」と言って演奏されたのは、
1stミニアルバムに収録されている「夕焼けは命の海」である。
昔と言っても、発売されたのは2011年である。
僕が彼らの曲を聴きだしたのは昨年からであるが、
今回のライブで知らない曲は一曲もなかった。
今からファンになっても古参ファンを気取ることができるので、
現在、特に好きなアーティストを持たない人におすすめである。

「古い曲をやったから新しい曲もやろうかな」となつき嬢、
続けて演奏されたのは「あの青と青と青」である。
パスピエの曲の中で最もスケール感を感じさせるこの曲、
なつき嬢の透き通るような歌声に客席も圧倒された様子であった。
そんな中で僕は、なつき嬢に照明が強く当たっていることにより、
ワンピースの下の体型が鮮明になっているのを見て、
将来はPerfumeに照明を当てる仕事に就こうと思った。

続いて演奏されたのは「Shangri-La」であった。
ご存知、電気グルーヴの人気曲をカバーしたものである。
とはいえ、楽曲自体は既に17年も前のものになる。
会場に来ているお客さんは二十歳前後っぽい若者も多く、
ピエール瀧氏を個性派俳優だと思っている人もいるだろう。
このカバーがきっかけで若者が電気グルーヴにも興味を持てば、
それは音楽界にとっても素晴らしいことになるであろう。
あとはなつき嬢が風呂に入っているPVを作れば完璧である。

ライブもいよいよ佳境に入ってきた、
続いて演奏されたのは「ワールドエンド」である。
これまであまり派手な動きを見せなかったギターの三澤氏も
いよいよ前に出てきて華麗なギターリフを奏で始めた。
最初に見た時は変なパーマだなと思っていた髪型も、
だんだんとマーティン・フリードマンに見えてきた。
間髪を入れずに「チャイナタウン」が演奏される。
途中でなつき嬢が「うたって〜」と客席にマイクを向けるが、
客席は一様にもごもごしていた。貴女の声を出すのは無理です。

続いての「S.S」で会場は最大の盛り上がりを見せた。
フロアが揺れる感覚を味わったのは、この日初めてである。
最高潮に盛り上がったままステージを後にする一同。
なつき嬢は去り際にくるっと一回転していた。
この娘はライブ中も隙あらばくるっと回っていた。
おそらくふわふわ感をアピールしているのであろう。
サブカル系男子にモテたい女子は回ることをおすすめする。

アンコールに応えて、物販のTシャツに着替えて登場する一同。
なつき嬢もグレーのTシャツに短パンという、
彼氏の服を借りた女子フェチには堪らない格好であった。
(しかしTシャツに描かれているイラストは寿司)

そんな訳で始まったアンコール一曲目であるが、
今回のツアーでは毎回対バン相手の曲をカバーしているらしく、
9mmの「Cold Edge」という曲を演奏することになった。
ちなみにこの曲は9mmがこの日の一曲目に演奏した曲である。
事前に9mmとその辺りの打ち合わせとかしていなかったのか。

もしかしたらこれが最初で最後かもしれない貴重な演奏、
9mmの時はあれだけ重量感のあった男性ボーカルの曲も、
なつき嬢にかかれば浮遊感のある曲へと様変わりしていた。
他のメンバーも本家9mmに負けじと力強い演奏をしており、
このまま妹分の9mmダムダム弾としてデビューできそうであった。

アンコール一曲目が終わると、突如キーボードの成田氏が
「重大発表があります」と言い出し、客席がざわめいた。
何やら丸めた紙を持って前の方に出て来るなつき嬢とドラムのやお氏、
二人がやたらとイチャイチャした様子だったので、
もしかして「私たち結婚しました!」という報告かと思われたが、
ニューアルバム発売の報告であった。タイトルは「幕の内ISM」
これまでのアルバムタイトルは全て回文になっているという、
初期のアジカンの「ファ」が付くみたいな謎の縛りを設けていたが、
彼らも限界を感じていたのか、普通のタイトルでのリリースとなった。
とはいえ、前作から一年足らずでのリリースには勢いを感じ得ない。

アンコールラストの曲は「最終電車」であった。
元より好きな曲であったが、ライブのラストに演奏されると、
寂しさやら開放感やら様々な感情が追加されて尚更良い感じであった。
時刻は21時半過ぎぐらいなので、僕は普通に山手線に乗って帰ったが、
名古屋から来て最終の新幹線で帰る人は更に感情移入できたであろう。

【音楽】相対性理論「立式Ⅲ」


先日、相対性理論のライブに行ってきた。
昨年の三月のライブ以来、約一年ぶり三回目の参加である。
ライブは一度行ったら満足という人間である僕にとって、
同一アーティストのライブに三回も行くというのは快挙である。
(参加の理由は、過去の二回がどちらもやや消化不良だったから)



会場は中野サンプラザであった。
同伴者は前回に引き続き小川ひなたさんである。
全席指定なので開演の二十分前に会場に着いたのだが、
それでも会場の前には、長蛇の列が出来ていた。
皆がドラクエで街の周りでレベル上げでもしている時のように、
列を作ってジグザグに移動していたので、我々もその列に並んだ。



我々が座席に着いた頃には、既に開演時刻を過ぎていたが、
一向に開演する気配がないので、会話をして時間をつぶすことにした。
「今日は相対性理論のワンマンなんですよね」
「そういうことになってますが、僕はシークレットゲストが来ると踏んでいます」
「へえ、一体誰が?」
「来月行われる新木場のライブのゲストが、小山田圭吾と豪華です。
正しい相対性理論に参加したアーティストの中で、それに匹敵する人物。
ライブハウスではなく、あえてホールである中野サンプラザを会場に抑えた。
ここから導きだされる結論は……」
「……坂本龍一!」
「そうです。教授が来てくれるに違いありません。
事前に言うと大騒ぎになるので本番まで黙っているのでしょう」
「教授‥…わくわく!」
我々は期待に胸を膨らませて開演を今か遅しと待った。



開演予定時刻を二十分ほど過ぎた頃、ようやく場内の照明が落ちた。
青いライトが上下に動き舞台の幕を幻想的に照らす中、
「正しい相対性理論」に収録されている「QMCMAS」が流れる。
一瞬にして場内を支配する相対性理論の世界に、否が応にも期待が膨らむ。



だが、いつまで経っても舞台の幕が上がる気配がない。
まさか十分以上ある曲を終わりまで流し続けるつもりか。
やくしまるえつこ嬢も待ちくたびれて寝てしまうのではないか。



寝落ちする直前になって、ようやく舞台の幕が上がった。
今回はいつものバンドメンバーに加えて、
サポートとしてキーボードとバイオリンの人が加わっている。
江藤直子氏と勝井祐二氏、どちらも著名な方のようである。



舞台上で重厚なアンサンブルを奏でる五人。
しかし、いつまで経ってもやくしまるえつこ嬢が現れない。
「もしかして本当に寝てしまったのではないだろうか?」と思ったその時、
舞台袖から寝起きのようなもっさりとした動きをした人影が現れた。
この遠目から見ても怪しい人物こそが、やくしまるえつこ嬢である。
演奏が一瞬静止し、直後、彼女の一声と共に「Q/P」が始まった。
彼女が立つ舞台中央の円形のステージは、周りを電球で縁どられており、
全身黒ずくめの彼女は、さながら魔方陣に立つ魔法使いのようであった。



「Q/P」から「ミス・パラレルワールド」と続き、
その次の曲は「ヴィーナスとジーザス」であった。
この曲はやくしまるえつこ嬢のソロ名義の楽曲であるが、
相対性理論のライブでも普通に演奏されている。
テレ東のアニメ「荒川アンダーザブリッジ」のOPでお馴染み。
実写版は誰か止める人がいなかったのだろうか。



曲が終わり、各自が次の曲のセッティングをする中、
やくしまるえつこ嬢は側に置いてあるペットボトルに手を伸ばした。
これが相対性理論のライブ名物、やくしまるえつこ嬢の給水タイムである。
ペットボトルを両手で抱えて、可愛らしく水を飲むやくしまるえつこ嬢。
エビオス嬢も嫉妬するほどの合コン受けを狙った飲み方である。
給水だけでこれほど間を持たせることが出来るアーティストは、
邦楽界広しといえども、彼女ぐらいのものであろう。
清涼飲料水メーカーは是非とも彼女をCMに起用して欲しい。
サンガリアさん、どうぞよろしくお願いします。



水を飲み終えたやくしまるえつこ嬢。
蓋を締める音をマイクに響かせた後で彼女のMCが始まった。



「覚悟はいい? ふしぎ体験はじまる」



以上である。
知らない人には「何を言っているんだお前は」と思われそうだが、
僕が今までに聞いた彼女のMC中では、過去最大級の煽り文句である。
そんなMCから「ふしぎデカルト」が始まったのだが、
曲の開始と同時にテント状の巨大な布が天井から吊り下げられた。
かなりあやしいオブジェクト。これがふしぎ体験の種だろうか?
おそらくこの布を使ったイリュージョンが何かあるに違いない。
布に包まれたやくしまるえつこ嬢が舞台上から消えてみせるとか。
だが、最後まで特に何事も起きることなく曲は終了した。逆に不思議!



それから「人工衛星 」「Q&Q 」「四角革命 」と続いた後で、
やくしまるえつこ嬢による二回目のMCが入った。



「目が合ったら、撃ちます」



まさかの殺害予告と共に「シンデレラ」が始まった。
僕の席は真ん中のやや後方という、目が合ってもおかしくない位置である。
いつ彼女が太ももからデリンジャーを抜くか、ドキドキしながらの視聴となった。



デリンジャーは装弾数が二発のため、負傷者は二名で済んだ。
撃たれずに済んでホッとしていると「(恋は)百年戦争」が始まった。
この曲はイントロ部分がバイオリンによる演奏にアレンジされていた。
おそらく勝井氏はこのために呼ばれた部分が大きいと思われる。
以前「ふしぎデカルト」のイントロを渋谷氏にピアノで弾かせたのといい、
豪華なサポートメンバーにふざけた感じのことをさせるのが好きらしい。



続いて演奏されたのは「ほうき星」であった。
今回演奏された中では、唯一音源化されていない楽曲であるが、
次のアルバムへの収録が待たれる、大変可愛らしい曲であった。
えつこ可愛いよえつこ。脚が思いのほか太いけど可愛いよ。



曲が終わり、再びMCのタイミングを図るやくしまるえつこ嬢。
観客も次にどんなネタが飛び出すのかを期待して待った。
もはやふかわりょうの一言ネタの世界である。
一部では次回のM1に出場するのではないかという噂もある。
そんな彼女の口から飛び出した言葉は、我々の想像以上のものであった。
「ブロードウェイ vs とげぬき地蔵 」
彼女の発した言葉の意味が分からずにざわめく客席。
ブロードウェイととげぬき地蔵、そこにどんなライバル関係が?
いや、会場が中野だけに、中野ブロードウェイのことかもしれない。
それはそれで意味がわからないが。



混乱の中で始まったのが「COSMOS vs ALIEN」である。
この曲はやたらと早口で歌う部分があるため、
ライブで噛まずに歌えるのかどうか心配だったが、
やくしまるえつこ嬢頑張った。最後まで噛まなかった。



続いての曲は「(1+1) 」であった。
やはり発売したばかりの「正しい相対性理論」からの選曲が多い。
しっとりとした曲を聴きながら、一つの懸念が浮かんだ。
この曲は「正しい相対性理論」の最後に収録されている曲である。
ということは、これはライブの最後に演奏する曲なのではないか。



その予感は的中した。
「またね」の一言を残して退場するやくしまるえつこ嬢。
開演が遅れたこともあり、まだ演奏時間は一時間にも満たない。
僕が予想していたシークレットゲストもどうやらいないようである。



アンコールの拍手がまばらに鳴り響く中、メンバーが再登場した。
今度こそ盛り上がる曲をやってくれるかと期待したが。
アンコールの一曲目は「ムーンライト銀河」であった。
ミラーボールが回りだし、ムーディーな雰囲気に包まれる場内。
この一曲でアンコールを終わりにする気満々である。



曲も終わりに差し掛かった時である。
ギターの永井氏の元にスタッフが駆け寄ったかと思うと、
突然、永井氏がギターを投げ飛ばした(蹴った?)。
手際の悪いスタッフにブチ切れたのかしらと思ったが、
どうやらこれは彼のパフォーマンスのようであった。
中世の騎士のような大仰な仕草で観客に一礼して退場する永井氏。
未だに彼のキャラクターを把握していないので、こちらは反応に困った。



続いてベースの真部氏も退場し、徐々に寂しくなる舞台上。
そんな中、バンドの楽器隊で唯一残っているドラムの西浦氏が、
ここがアピールタイムとばかりに白熱のドラムプレイを魅せる。
やはり相対性理論の中で彼だけ毛色が違う。普通のバンドマンっぽい。
他のメンバーが未だに自分を多く語らない中、
彼だけは普通に個人でツイッターをやっているし。
彼が酔っぱらっている時に、ツイッター上で質問すれば、
やくしまるえつこ嬢の本名などを教えてもらえるかもと思ったが、
おそらく彼にも知らされてないのではないか。携帯番号も知らなそう。



ちなみに間奏中のやくしまるえつこ嬢は、ひたすら棒立ちである。
今回のライブは、彼女の心拍データが発信されていたらしいが、
もしかしたら、この時ばかりは脈拍も止まっていたかもしれない。



西浦氏も退場した後、再び冒頭の部分を歌うやくしまるえつこ嬢。
最後に「おやすみ」の一言を残して、彼女も退場した。
同時にずっと天井に吊り下げられていた布が支えを外され、
ゆっくりと舞台上の機材の上に落下した。
これにて本日のライブは全て終了である。



ゲストもなく、演奏時間は実質一時間程度。
いくら箱代が高いにしても、これで4800円は割高に思える。
だが、これこそが相対性理論なのである。
彼らのライブに演者と観客の一体感や充実感といったものを求めてはならない。
「一体なんだったのかしら?」という感想を抱くのが正解である。
しばらく観ていない間に、サービス精神旺盛になってしまっていたら、
大衆に迎合してしまったと、逆にガッカリしてしまっていただろう。
二年前から何ら変わっていないライブパフォーマンスに安心を覚えた。

【音楽】さよならポニーテール「モミュの木の向こう側」







ここ二年ほどは、相対性理論を押してきた僕であるが、
先日紹介したアルバムに収録された彼らの新曲を聴いて、
今後の方向性に若干の不安を感じ始めていた。
どんどんマニアックな方向に進んで行ったらどうしよう。
小生、東京事変では「群青日和」が一番好きな人間である。


万が一にも、彼らと合わなくなった時のことを考えて、
ここは新たなアーティストの曲を聴いてみようと思い立った。
どうせならデビューしたばかりのアーティストを取り上げて、
いつか「売れる前から知ってたよ」と知ったかぶりを着こなそう。
そんな訳で紹介するのが、さよならポニーテールである。


彼女たちが何者なのか、僕も詳しくはわからないが、
ジャケットに描かれたイラストの力の抜け具合といい、
どうしてそれに決めたのか分からないアーティスト名といい、
これはどこからどう見ても、相対性理論のフォロワーであろう。
二番煎じと思われそうだが、僕にとってそれは望むところである。
むしろ本家のとっつきづらい箇所が、二番煎じすることで薄くなり、
「こっちの方が聴きやすい」となるケースが多々ある。


そんな勝手なイメージを抱き、ろくに視聴もしないまま購入したのだが、
実際に聴いてみると、僕の想像していたものとは全く違っていた。
やくしまるえつこ嬢のような、二次元から抜け出してきたかの如き声ではない。
しっかりとした成人女性のボーカルによる、しっとりとした楽曲であった。
どこにも「海老で鯛を釣ろう」みたいな歌詞は出てこない。


楽曲のタイトルは、28歳男性が思わず赤面してしまうものが多いのだが、
今のところは匿名性が守られているので、ある種の寓話のように捉えられる。
今後注目されることで中の人が表に出てきてしまうのか、
あまつさえファッション誌で連載など始めてしまうのか、
そうなってしまうと全てが台無しになってしまうのだが、はたして。
とりあえず彼女たちの動向をしばらく見守っていきたいところである。



相対性理論「正しい相対性理論」




正しい相対性理論
相対性理論のアルバムを購入する。
毎回ファンの期待の斜め上を行くリリースをする彼ら、
今作はリミックス+新曲3曲という構成である。
どうしてこのタイミングでリミックスアルバムなのか。
10組のアーティストがリミックスに参加しているのだが、
中でも一番のビックネームは、坂本龍一であろう。
教授がリミックスしてくれたのは「ミス・パラレルワールド」であった。
RYDEEN風の電子音バリバリのリミックスをしてくれると思われたが、
あくまでYMOではなく、教授ピンでの参加のため、
教授のピアノをバックにやくしまるえつこ嬢が歌うという、
以前コラボした渋谷慶一郎氏とモロかぶりという事態になった。
続いて登場する有名所は、鈴木慶一氏である。
ムーンライダーズとしての活動はさっぱり知らないが、
彼が作曲した「MOTHER」の「エイト・メロディーズ」は、
数あるゲームミュージックの中でも、五指に入るぐらい好きである。
彼がリミックスしたのは、バンド名とかけた「ムーンライト銀河」である。
印象的なベース音に徐々に色々な音が重ねっていくのは、
どことなく「エイト・メロディーズ」っぽいかもしれない。
しかし10分は長すぎですよ。
参加アーティストのトリを飾るのは、コーネリアスである。
彼がリミックスしたのも「ミス・パラレルワールド」であった。
この曲には、アーティスト心をくすぐる何かがあるのだろうか。
そんな小山田さんによるリミックスは色々な音が鳴って楽しい印象である。
しかし、僕はどちらかと言えばオザケン派であった。
前のトラックでは、スチャダラパーが参加していたので、
どうせならオザケンも呼んでくれば良かったのにと思った。

You can’t catch me




「You can’t catch me(初回限定盤)」
坂本真綾

坂本真綾さんの新しいアルバムを購入する。


これまで様々な女性アーティストに恋慕してきた僕であるが、


最終的に選ぶべきは彼女ではないかと、最近になって思い始めた。


デビュー15周年を迎えるというのに、未だに変わらぬ透明感。


彼女ほど「僕」という一人称の歌詞が似合う女性はそうおるまい。


彼女から「君」と呼ばれたら、それだけでご飯が三杯は食べられるであろう。


 


本作は菅野よう子先生提供の楽曲こそ一曲のみだが、


その分、様々なミュージシャンから楽曲を提供されている。


個人的には、スネオヘアーとの組み合わせがいい感じであった。


渡辺氏のポップだけど影のある楽曲が坂本さんのボーカルと合致した。


ひとり荒川アンダーザブリッジですよ。


 


CDにライブの先行予約の案内が封入されていたので、


現在、抽選に出してみようか考え中である。


彼女がいなければサイトをここまで続けることはできなかったであろう。


感謝の気持ちを表すため、一度ぐらいは参加してみるべきではないか。


そろそろ二人は出会ってもいい頃ではないか。